INTERVIEW

人とのつながりのオフィス
想いをつなげる物流サービス

株式会社Northgo Japan
代表
小笠原洋一 様


日本を起点として台湾、アジア、そしてヨーロッパへとグローバルに物流ネットワークを広げる「Northgo Japan」。国境を越えてビジネスを展開する同社のオフィス選びについて、代表の小笠原さんは「スピードが命でした」と振り返ります。


──御社の事業内容を教えていただけますか?

アパレル、雑貨、中古車など多様な貨物の輸出入から、軽自動車による小口配送まで、国際物流と地域配送を柔軟かつ効率的につなぐ物流ネットワークを構築しています。

なかでも得意としているのは、洋上風力発電関連の大型機械輸送など専門性が高い分野です。これらの領域では、親会社である台湾のNorthgo Inc.が培ってきた技術力と経験値を強みとして、国内外のお客様にソリューションを提供しています。

私たちは自社で飛行機もトラックも保有していませんが、旅行をするときにホテルや移動手段を旅行会社が手配するのと同じく、“物流という旅”を企画・設計しています。荷主、船会社と連携しながら、最適なルートと手段でものの動きをコーディネートする──それが私たちの役割です。


──小笠原さんが手がけてきたプロジェクトについて教えてください

これまでインド現地の代理店仲間と力を合わせ、毎日何十台ものトラックを手配しながら日本車の輸送を支えてきましたが、このたび新たに自動車専用の貨車を用いた鉄道輸送サービスを開始しました。

一度に百数十台もの車両を運べるこのサービスは、南の港湾都市チェンナイと北のデリーを結ぶルートでこれまでにない高い輸送効率を実現しています。特に、貨車を往復利用する「ラウンドユーススキーム」を確立できたことは、インドの現地パートナーと温めてきた構想が形になった瞬間ということもあって強い達成感がありますね。

今後はこの取り組みをさらに発展させ、日本発の国際物流とも連携しながら持続可能で効率的な《新しいインド配送モデル》として、より広いエリアへの展開を目指していきます。

また、当社では中古車の輸出サポートにも積極的に取り組んでいます。たとえばモルディブでは、日本の右ハンドル車を現地で左ハンドル仕様に改造するビジネスが展開されており、比較的低コストで改造できるため、日本の中古車を現地で再生・販売する新たなビジネスチャンスが広がっているとシンガポールの代理店から情報が寄せられています。

日本の中古車は全体的にコンディションがよく、特にハイブリッド車は海外市場でも高い人気を集めています。当社が事業を展開する中近東・アフリカ地域をはじめ、各国で日本車の信頼性や品質の高さが広く認められていることを日々実感しています。

こうしたプロジェクトの根底にあるのは、ただものを運ぶのではなく、その土地のニーズに合わせて価値を最大化するという発想。現地の事情を深く理解し、最適な形でものを届けることで新たなバリューを生み出しているのです。

──オフィス開設の経緯を教えてください

現在当社は大阪と東京に拠点があります。大阪では主に営業活動を行い、東京オフィスは官公庁とのやりとりや契約関連の手続き、管理機能に特化した業務が中心です。

東京オフィスを開いた背景には、台湾のNorthgo Inc.からの強い要望がありました。日本国内での入札や各種手続きの多くが東京で行われるため、円滑に対応する管理事務所としての役割を担うために設置されたのです。


──「gran+」を東京オフィスに選んだ最大の決め手は?

スピードですね。東京に拠点をつくる前から大阪では業務が始まっていましたし、大規模な風力発電プロジェクトが動き出していたため、オフィス選びについては時間との勝負でした。

そうした状況で「gran+」は、オフィス機能や設備が最初からすべて整っていて、開設にかかるあれこれを大幅に短縮できる点が魅力的でした。テレビ会議設備や各種インフラが初めから備わっていたのですぐに業務を立ち上げることができ、スムーズにスタートを切ることができて本当に助かりましたよ。

その一方で妥協できないポイントもありました。特に「セキュリティ」と「立地」についてはケアしましたね。

大阪オフィスは女性スタッフが中心で、繁華街が近いこともあって防犯対策にはかなり気をつかっていました。また、オフィスのつくりから来客や宅配スタッフが来たときに気づきにくいなど、現場ならではの課題もありました。

そうした経験から、東京オフィスでは“中で完結できるセキュリティ”を重視。カードキーによる入退室管理など、安全面の設備が整っていることが、『gran+』を選ぶ決め手の一つになりました。

立地については、中央区という都心の一等地に位置して銀座や日本橋にも近く、移動の利便性が抜群です。もともと中央区のレンタルオフィスで登記をしたこともあり、拠点の移行もスムーズに進めることができました。


──機能性だけでなく、担当者との信頼関係も重要だったと伺いました

そうなんです。ループレイスの担当者さんが親身に寄り添ってくださり、私たちの要望や利用スタイルに合わせて柔軟に対応してもらい大変助かりました。

会議室の有無やフロア構成の違いなど、何パターンかのプランを見比べた上で、海外とのWeb会議に対応しやすい会議室があるいまのオフィスに決めました。英語や中国語が飛び交う打ち合わせも多いため、プライバシーや音の問題にも配慮した空間は業務上の安心材料となりましたね。

さらに物件のオーナーとの関係も非常に良好です。空調の効きが悪いといった小さな不具合にも、すぐに「確認しますね」と迅速かつ誠実に対応してくださるので、とても助かっています。


──人と人との縁を大切にするという姿勢は、企業理念にも表れているそうですね

いまや物流業界は24時間365日動いています。荷物の追跡も発注も、すべてがデジタルで完結する時代だからこそ私たちはお客様一人ひとりの要望をしっかり伺い、寄り添い、信頼関係を築くことを第一に考えています。

もちろんテクノロジーの利便性を否定するわけではありませんし、私たちも積極的に活用しています。ただ、画一的なサービスではなく、状況や背景に応じた柔軟な提案と対応を重ねることで生まれる、《人が支え合い、思いが伝わる物流サービス》にこそ価値があると信じています。

オフィスも同じです。設備や立地が条件に合っても、安心して拠点を構えるには「この人たちとなら一緒にやっていける」という信頼が欠かせません。オフィス選びにおいて対話から信頼関係が生まれたこの場所で、人の想いを届ける物流ビジネスを展開していきます。

※本記事に記載されている内容は公開日2025年5月22日時点の情報です。

株式会社Northgo Japan

https://www.northgo.com/ja

 

設立:20249
従業員数:7
代表:小笠原洋一
住所:東京都中央区新富1-5-1 gran+ GINZA-EAST 6F
事業内容:国際物流、調達物流サービス