暮らしを守る 新たなイノベーションをここから
株式会社NSK
東日本ソリューション営業部 部長
鈴木友晴 様
オフィスビルや商業施設に囲まれながら、いまだ下町風情を残す錦糸町駅前北口エリア。改札を抜けて交差点をわたり、ほんの数回曲がると見えてくる『gran+ KINSHICHO』は、《ほしい未来は自分たちでつくる》というコンセプトとともに2023年7月に誕生しました。
今回お話いただいたのは、株式会社NSKの鈴木友晴さんです。総武線沿線で移転を考えている中、フレキシブルな機能を持ったセットアップオフィス『gran+ KINSHICHO』を、東京オフィスに決めたポイントなどを伺います。
──最初に御社の事業内容を教えていただけますか?
防犯カメラや監視システムなど、暮らし・ビジネスを守るセキュリティ用品メーカーとして、日本全国2000店舗を超える家電量販店、ホームセンターに製品を提供しています。最近は家庭用、小売業界や飲食店などだけでなく、多岐にわたる領域でニーズが広がっています。
私がマネージャーを務めているソリューション営業部は、既製品の導入提案ではなく、お客様のお困りごとに耳をかたむけ、寄り添い、多彩な製品・サービスを組み合わせることで課題解消を導いています。
──具体的にはどのような案件が動いているのですか?
全国100店舗を超える大手飲食・小売チェーンへの提案や、市区町村の街頭防犯カメラ、寺社仏閣の敷地内外のカメラシステムなどがあげられます。どの業界のお客様にも“ならではの課題”があるため、その一つ一つを受け止めつつ最適解を提案する過程が面白く、刺激にあふれています。
最近のユニークな事例でいうと、牛を育てる畜産農家さんの導入プロジェクトがあります。
私たちも知らなかったのですが、牛というのは長く横になっていると自力で起き上がれなくなり、そのまま死んでしまう生き物なのだとか。そのため24時間体制で見守る必要があり、人が寝静まった夜中は巡回担当の人員を個別に雇っていたといいます。
ただ、それだと多大な人件費がかかる上、声をかけても人が集まりにくくなってきたことから、本格的に対策を考え始めたタイミングでご相談をいただきました。
そこで、起立困難におちいっている牛を監視するためのカメラと、牛の姿勢をAI解析し、倒れたら起き上がれなくなりそうな牛を判別できる、危険予測検知機能を搭載したカメラ導入を提案しました。
倒れた牛をすぐに起き上がらせるためだけでなく、「あの牛、ちょっと危なそうだな」ということを前もって判断できるようになったため、牛のロスを格段に減らすことに成功しました。
──知られざるところで防犯カメラが役立っているのですね
こうした危険予測機能付きのカメラは、介護施設でよくご利用いただいています。高齢者の方々の歩き方を解析することで、具体的にこういったリハビリが効果的ではないかと、理学療法士や作業療法士の方にご好評いただいています。
また、転倒検知システムを組み込んだカメラのお問い合わせも多いですね。要介護者の転倒を検知すると、施設スタッフのスマートフォンやスマートウォッチにプッシュ通知が届き、即座に対応したり、カメラからアラート音を出してその場にいる人がすぐに助け起こすことができます。
これはスピーディーな介助を叶えるためだけでなく、転倒事故を施設の責任にされることを防ぐ意味合いもあります。目の届かない場所で起きた事故でも、日時を指定して画像・映像を振り返ることが、スタッフと施設を守るエビデンスとなるわけです。「防犯カメラ」とひと言でいっても、その用途や可能性は急速に拡大しています。
──「gran+ KINSHICHO」に入居されたきっかけを教えてください
以前は江戸川区の平井駅に東京オフィスがありました。昔ながらの商店街があって温かみにあふれ、とてもいい場所だったのですがビジネス面で何かと制約が多かったのが正直なところです。
防犯カメラという製品を扱う以上、お客様に実物を持っていただき、使い方や機能紹介をすることが多いのですが、東京進出を決めてから支社を開設するまでの時間が短く、ショールーム的なスペースがないままで平井に物件を決めてしまった経緯があります。
このままでは商談機会の損失につながりますし、お客様にもご迷惑をおかけすることになるため、本格的に物件を探し始めました。
──どういったところが物件探しのポイントでしたか?
スタッフの通勤事情を変えたくなかったので、平井と同じ総武線沿線だということ。前の事務所より小さくならないこと。賃料だけでなく、営業車を停める月極駐車代や駅からの距離も見ていました。
そしてまた、ご来社されるお客様のことを考えて、複数路線が乗り入れるアクセスのよさや、「錦糸町」といえばわかってもらえる街の知名度が決め手となり、本格的に錦糸町に絞って物件を探したところ、「gran+」を知り合いの不動産屋さんに紹介してもらったのです。
即決でしたよ。なにより家具が備え付けのセットアップスタイルだったのが大きかったです。当初内装費用として考えていた金額より、結果的に200万円近く圧縮することができたため、本社から何も意見されることなくスムーズに入居することができました。2024年2月のことです。
──社員の皆さんのモチベーションはいかがですか?
上がったように感じています。ランチも夜ごはんも食べるところに困りませんし、100円ショップから大型のショッピングセンターまで、仕事上がりの買い物や用事は何でも済ませられます。こうした立地を魅力に感じてもらい、採用面での効果も期待しているところです。
また、来客されるお客様が増えたことで仕事に張りが出ました。私たちの方から「ぜひ一度見にきてください」とお声がけすることも増えましたし、1Fスペースは一面ガラス張りなので、道行く方々へのアピールにもなります。展示スペースとして何ができるか、考えている時間がとても楽しいですね。
──今後の事業展開、そしてこれからの東京オフィスを教えてください
製品の良し悪しや価格競争ではなく、時代背景を的確にとらえた“新しい防犯カメラのあり方”を提唱していきたいですね。どの業界においても、省力化・省人化が加速するのは止められません。生産労働人口が減っていくのは確実でしょう。そうした社会的な課題を画像・映像の力によって解決する、まさに新たなソリューションを私たちが生み出していきます。
当社のプロダクトには、創業から四半世紀近くもの間、醸成してきた技術とナレッジが詰め込まれています。そんな魅力的な商材を、この東京という大商圏で提案し、勝ち抜いていきたい。生まれ変わった東京オフィスを拠点として、お客様が必要とする製品・サービスを広めていきたいと考えています。
※本記事に記載されている内容は公開日2024年6月14日時点の情報です。